師匠のお稽古へ

2024年08月12日 22:13
カテゴリ: つぶやき

今日は連休最終日。
我が家は子どもたちが夏休みのため、連休などあまり関係ないのですが…
世間は連休だったようです🧐
昨日は山の日、今日は振替休日ですって…☺️

本日、子どもたちは夫に預けて、師匠にお稽古つけてもらいに行っておりました。

押上スカイツリーは相変わらずの混雑。
観光の方も多く、日頃から外国人も多い場所です。
こうやって何回足を運んだろうか。

まだスカイツリーが無かったころ。
要するに【押上スカイツリー駅】がなかったころ。今から10年ちょっと前に師匠は南千住から押上に引越してきた。
南千住の前は三ノ輪、その前は池袋だった。
その幾度の引越しを手伝って来た私。
懐かしいなぁ…とふと今思い出した。

師匠が結婚すると聞いた時。
私は確か16歳だった。
今でも覚えてる。
『私が大好きな先生が、お嫁に行く』
どうしてそんな想いになったのかわからないけど、なんとなく寂しくて心がギュッとなった記憶がある。
本来ならばおめでたい事であるのに、16の私は「おめでとうございます」の言葉が出なかった。それをしっかり覚えている。
そしてずっと後悔している。

相手は誰なんだろう。
どんな人と結婚するんだろう。
なぜ?どうして?

師匠からしたら余計なお世話である。

大学4年生だった師匠は池袋の要町に住んでいた。
駅徒歩1分のワンルーム。
私のお稽古人生はそこから始まった。

22歳だった先生に出会って
一目惚れをして、その場で入門を決めた。
快く引き受けてくれた若くて可愛い先生。
毎週、お稽古に行くのがとても楽しみだった。
同時に池袋と言う場所が、茨城県の田舎に住む私にはとてもキラキラした場所に見えていた。

下校したら、ランドセルを置いて、笛のカバンにもちかえ、電車を3本乗り継ぎ通った。約1時間半の道のりである。
稽古が終わると、都内で働く母と待ち合わせをして一緒に帰ったりした。

少し手狭になったからだろうか。
私が中学生になったあたりで、師匠は池袋から少し広めの部屋に引越した。
それが三ノ輪だった。
その三ノ輪のマンションに引越しして間もなく【結婚する】と聞いたのだった。

初めて見た師匠の旦那さんは
師匠の芸大の同級生で、唄うたいだった。
まんまる顔で、優しくて、真面目な人だった。
師匠が恥ずかしそうに結婚式の写真を見せてくれたことも覚えている☺️

スカイツリーを観ると、師匠との思い出が色々蘇る。
師匠との日々の会話、稽古場で怒られた事。
芸大の受験に失敗して慰められた三ノ輪のマンションでの出来事。

一浪してる旦那さんが師匠がいない時に、「僕は晴代ちゃんの気持ち、わかってあげられるよ。僕も浪人してるから!」と気を遣って話しかけてくれた事。
あの一瞬一瞬が、今の私の強さとなったと思ってる。

どんなことが起きても、私はブレずにここまでやってこれた。
師匠の強さ、女流として生きぬく現場での心遣い。あらゆる事を現場と稽古場で教えてくれた。
今でも、師匠の言葉一つ一つが励みとなっている。

今日の稽古でも、囃子方としてのチームワーク、笛吹きとしてのうまい演出、流派独特の個性の出し方など。
演奏の指導はもちろんだけど、細かい表現力もわかりやすく伝えてくれる。
その丁寧な言葉を反芻し、スカイツリーをぼんやり眺めながら帰路に着く。
連休の最終日、また私は経験値をあげた気になっている。(自己満である)

9月9日、10日の2日間!
長唄協会、夏季秋季定期演奏会で【安宅の松】【四季の山姥】を演奏いたします。
あと1ヶ月丁寧に練習して、本番で表現したいと思っています!
ぜひご来場くださいませ🩵

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